「モデラー心理」
〜日本ではプラモを趣味として堂々と人に言えない雰囲気があり、趣味を聞かれた場合、気後れから他の趣味を言ってしまうのですが、アメリカではどうですか?〜との質問を受けました。
こちらでもプラモを趣味としている人の心理に〜他人に言った場合「プラモ=おもちゃ=幼稚」と誤解されるかもしれない〜という怖れはあるかもしれませんが、だからといって内緒にするようなことはない筈です。しかし「プラモ=暗い趣味」或いは「プラモ・ファン=兵器ファン=危険」といったイメージは全くありません。
アメリカの場合ガン・コントロールの問題を見てもそうですが銃、兵器は自衛の道具として合衆国憲法が定める自由と切っても切れない要素であると多くの人が信じていますし、軍隊の存在についても同様の意識があります。ですから「兵器=軍国主義」という連想はこちらでは成り立ちません。問題は思想なのでもし「プラモ・ファン=兵器ファン=危険」という連想があれば明らかな偏見です。私自身、人殺しの道具をカッコいいと思ってしまうことに罪悪感を感じたこともありますが今は別の次元で捉えています。ドイツ兵や日本の戦闘機を見てかっこいい〜と感じても私の場合、思想ではありません。〜ナチズムや日本の侵略戦争とはまったく全く別のところで〜感じているのです。ステゴザウルスが好きとか、シャチの白黒パターンがかっこいいと思うのと同じなのですがこれを言うのに人目をはばかる人はいないでしょう。(実際、これらを赤面して言ったらスゴイと思うケド-_-;)これらは思想には結びつかないからですが、本来、損得やしがらみに囚われない自分の価値観を見い出せる事こそが趣味の素晴しさだと私は思っているので、この違いはどうでもいいのです。「高尚な趣味」という言葉がありますが、これも趣味に階級をつけるような感覚があって好きではありません。私は前述の理由から「すべての趣味は高尚」だと思っているので堂々と人に言うようにしています。(^_^)
一般に模型を趣味にしている人は神経が細やかなため人の反応を気にし過ぎて言わないのではないでしょうか。これがますます暗い趣味のイメージになるという悪循環があると思います。「模型作りのどこに人目をはばかる要素があるのか?」という態度(^_^) でお互い、プラモとすべての趣味の解放のためガンバりましょう。
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