"MEAT BALLS and DEAD BIRDS"
以前より捜していた写真集"MEAT BALLS and DEAD BIRDS"をついに手に入れました。これはジェイムス・ギャラガー氏が撮影した日本機(捕獲機)の写真集で初版は1972年です。現在では有名なクローバー・マーキングを付けた244戦隊のチョコレート色の「飛燕」や「飛燕」につけられた翼下増槽タンクが黄色だった(?)、また62型と刻印された零戦の銘板の写真等、当時多くの新情報をもたらし研究家の間で多くの論議をかもした有名な写真集です。初版のみで再版はされていません。こちらでもプレミア付きのアイテムになってしまいました。掲載されているほとんどの写真は数年前に発売されたBROKEN WING OF SAMURAIに再び掲載されていますが、大判(31cm x 24cm)の写真はやはり嬉しいものです。願わくばこのフォーマットで再版されることを切に希望します。ギャラガー氏の撮影した日本軍機の解説やギャラガー氏の経歴についてはBROKEN 〜にも詳しいのですが、特筆すべきはこれらの写真は当時飛行機ファンだったギャラガー氏が趣味で撮影したものだということです。氏自身による上記チョコレート色の「飛燕」のスケッチも掲載されていて、コックピット周辺のクローズアップ写真も、飛行機ファンならではの視点です。そういう意味でもこれらは貴重な資料でしょう。私は長いことゼロックスのコピーを持っていたのですが、もともとこのコピーも本物を入手出来た方からのお下がりで、知っている限りで私が3代目、今回晴れてこの由緒あるコピー(笑)を知り合いにお譲りしました。この写真中BROKEN〜に再録されていない写真のひとつに1944年にフィリピンのタクロバンで撮影された零戦52型の残骸があります。コピーではさすがに気がつきませんでしたが、後部風防に斜め銃を装備した跡があり,大変興味を引かれました。あのU字形の枠が追加されているのです。この取り付け方は302空の写真集などで確認でき、本土防空戦の頃のものと思っていました。しかしこの写真から判断するに、小園指令のラバウル時代(ラバウル工廠)でこの原形は出来ていたのかもしれません。
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