インディアナ・ジョーンズと飛行艇
週末に車で20分位のところにある小さな航空博物館に行ってきました。初めてではありませんが、正式名を Western Aerospace Museum と言い、オークランド国際空港敷地内にある古いハンガーを利用した博物館です。予算もなくあまりパットしない博物館なので週末というのに訪れる人もわずかです。NASMや日本の航空博物館をイメージするとかなりかけ離れたものになりますが、こういうハンガー内に飛行機を並べたような航空博物館はローカルな飛行場には必ずあり、アメリカの航空博物館の大多数は実はこういう博物館です。オイルの匂いやカビ臭い展示室にノスタルジアをかきたてられいつも妙に和んでしまいます。
このオークランド空港は、有名なキングスフォード、スミスのフォッカーFーVII「フォッカー・サザンクロス」(フロッグからまさにこの飛行機の1/72キットが出ていましたね。)やあのエミリア・エアハートが最後の飛行に発った飛行場でもあり航空史には名高い飛行場です。館内にはエミリア・エアハート機と同型のロッキード・エレクトラが展示され、他にもオールドタイマーでは、ボーイングPTー17や戦前の民間機が数機展示されています。
館内には海軍機を中心に多くの模型が展示してありますが、これがほとんど退役した軍人の寄付したプラモデルです。全てここオークランド、アラメダ海軍にちなんだマーキングで仕上げられており、複葉機からジェットまで1000機はあったでしょうか。お世辞にもあまりよい出来とは言えないのですがあの数は実に壮観でした。やはり完成してこそ模型。細かいことはともかく作らねば〜と納得させられました。
アラメダ海軍基地が近いこともあって、野外にはFー14トムキャット、A-4スカイホーク、A-7 コルセアII, A6 イントルーダー、A3Dスカイウォリア、またNASAで研究機として使われたハリアジェットなどが並べられています。
しかしなんといってもここの目玉は野外に展示される第二次大戦に活躍したショート・サンダーランド飛行艇のアップデート機、ショート・ソレント飛行艇(1946年製)でしょう。
この飛行艇は一時ハワード・ヒューズの所有にもなっていたそうですが、映画インディアナ・ジョーンズの一作目「レイダース・オブ ・ロスト・ アーク」にチラッと登場します。インディアナジョーンズがネパールへ向けて乗り込む飛行艇がそれです。たぶんボーイングのパンナムクリッパーのつもりでしょう。インディーが着席するシーンに使うため内装の一部だけパラマウント映画がレストアしてくれたそうです。写真はインディーの座った席です。^^)
ちなみにこの映画の特撮に使われたサンフランシスコ湾から飛び立つソレント飛行艇の模型も、北にあるルーカスバレーのカウンティー・フェアーで以前見たことがあります。撮影用に「これでもか」という位「完全つや消し」に塗られていました。鑑賞用とは違い特撮用には完全つや消しの模型がベストですね。ワシントンDCのNASMにも大戦中に作られたパイロット訓練映画(敵機識別)に使われた日本軍機の模型(鐘軌、屠龍など)が展示してありましたがこれも同じく「完全つや消し」でした。
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