映画「東京上空30秒」
前回、地元の航空博物館をご紹介しましたが、もうひとつ近い場所、車で20分ぐらいの場所に有名なアラメダ海軍基地があります。太平洋戦争中、多くの軍艦がここで建造され出航していきました。また太平洋戦線で捕獲された零戦などが真っ先に陸揚げされテストされたのもこのアラメダ海軍基地です。しかしドゥーリトル率いるBー25群を載せた空母ホーネットが、東京空襲に出航した軍港としてもっとも有名でしょう。
戦争中にMGMが製作した映画"30 Seconds Over Tokyo"(1944)邦題「東京上空30秒」はドゥーリトル東京空襲を描いていますが、爆撃のシーンはミニチュアも良くできており、この年のアカデミー特撮部門で賞を取ってます。史実どおりにアラメダの海軍基地で空母に積み込まれるBー25のシーンやオークランド・ベイブリッジも冒頭に出てきますが、爆撃シーンでもミニチュア以外にオークランドとアラメダ海軍基地が登場しているのです。これは予定外だったのですが、ニューメキシコでBー25の飛行訓練シーンを撮影していた折、オークランドで大火災が発生したので急遽その上空で爆撃シーンを撮影したというものです。期せずして本物が出航したアラメダ軍港も、爆撃を受ける日本の町として映画に登場した訳です。
Bー25と言えば最近アキュレイトから1/48 Bー25Bがついに発売になりましたが確かに良くできてますね。同社キットのなかでもベストはまちがいないでしょう。粗を捜すとすればパッケージアートでしょうか。上の写真は1968年発売レベル1/48 Bー25B(H-285)キットの箱絵ですが、最新キットも箱絵だけは昔のキットにかなわないようですね。よく見るとこのレベルの箱絵、レインウッドさんもどうやらこの映画"30 Seconds Over Tokyo"のシーンを参考にしているようです。
先ごろ近所に新たに模型クラブが出来たというので案内が来たのですが、なんとアラメダ海軍基地内にモスボールされているU.S.S. HORNETの中で月例会を開くというのです!! 2代目U.S.S. HORNETはアポロ11号回収でも有名でレベルキット(H-354)にもなっていますね。プラモデルになった構造物の中で集まるクラブというのも他にないのでは? (東京タワー内でやるサークルとか..あるかな?)案内によると、春には初代HORNETにちなんでドゥーリトル東京空襲記念のB-25プラモ・コンテストもあるそうです。でもこういうところへ零戦かなんか持って行くというのはちょっと勇気がいるかも..^^;)
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